変大佐の備忘録

「こころのなか」

【Keyオケ大阪】ハンカチ必須の音楽会Part1【感想】

 久しぶりの更新となりました。9/24のKeyオケ大阪公演の感想記事を“書かねばならない”という思いに駆られ、帰りの電車でポチポチとこの文を打っています……いや、打っていたんですがあまり時間が取れず結局結構な部分を忘れてしまった気がします。ということで……CDを聴き直してから書いています。
 フォロワーさんとの交流も大切な思い出でしたがこれは胸にしまっておくとして、このブログではオケの感想に絞っていきます。

 開演前のプレトーク櫻井浩美さんの熱演アナウンスが、まずぼくを非日常の世界へ誘ってくれました。「さあ、これからはKeyの世界観にどっぷり浸かってもらいますよ」と、現世にいたぼくらを引き戻すような計らいに完全にハマったあと、開発陣によるトークが始まります。これとは別で、休憩を挟むたびに小話の時間があったのですが、馬場社長が気のいい大阪人の典型のような振る舞いで……妙に親近感を覚えました。イベント等にしか露出しない人なので、生の喋りを見るのはもちろん初めて。折戸さんも関西人っぽい喋りで、VAの本拠地がこの大阪であることもKeyオケの会場で初めて知ったことでした。
 すずきけいこさんがゆめみのセリフを度々挟んでくれたのがなかなかテンション上がりました。あの案内人的なキャラ設定は、こういうイベントに強いな、と……
 櫻井さんは安定感のあるMCを務めてくれていました。迫真の演技とおどけた素の態度とのギャップが乱高下すぎて大変でしたが。

 さて、本題のオーケストラ生演奏の話です。ハンカチも膝の上に置いて準備は万端。ふと、そんな演奏が始まる前の沈黙でさえも“音楽”の一つである……と、小学校音楽の授業で耳にしたことを思い出しました。

(印象に残った曲だけピックアップしていきます。曲名が把握できないものもあり、とても全部は書いていられませんので……)

 『朝影』……歴代のKey作品を振り返るこの場において、はじまりの選曲はこれ以外にありえなかったでしょう。目覚め、朝、Keyというブランドの夜明け……オーケストラサウンドの精緻さに唸りながら、今日という日を噛み締めようと決めました。

 『冬の花火』……事前のプログラムを見たときからこれは絶対に覚悟して聴いておこうと思っていましたが……ダメでした。ピアノの旋律が流れ始めた時点でもうドーパミンがドッバドバ出ているのがわかりました。全身がゾクゾクする感じ。その後に追いかけていく音の数々もオーケストラならではの膨らみを持っていてもうそれだけで感情を揺さぶられたのですが……微かに鈴の音が聞こえてきたとき、押しとどめていた涙の堤防が決壊しました。演出がズルすぎる……ここからはもう緩みっぱなしで、一つの曲が終わるたびにハンカチを取り出していたような気がします。
(※ドーパミンと音楽の関係については「音楽の陶酔」研究:脳内では「快楽物質」|WIRED.jpここがわかりやすいです。感情が神経化学的に解き明かされるのってそれはそれでサイエンス的なロマンを感じますよね)

『青空』と『鳥の詩』……Liaさんの生歌を聴くのは初めてだったので本当に楽しみにしていたんですが、正直期待以上でした。透き通っていてなお力強い。通常あちらを立てればこちらが立たずといった状態になる二つの要素がこれ以上ない素晴らしさで両立していて心底驚きました。さらに出で立ちに関しても衣装、立ち居振る舞い、視線の配り方……どれをとってもぼくらの心を鷲掴みにするその姿はまさに歌姫と呼ぶにふさわしいものでした。
 青空のラスサビ、オーケストラの盛り上がりの頂点にあたるポイントとLiaさんの声量が最大量に到達するポイントが重なり、単純なその音楽の『圧』で泣かされてしまいました。何かを思い出して……とかでなく純粋な音楽の力で泣かされたのは、おそらく初めての経験だったと思います。CDに収録されなかったのが本当に悔やまれる……

『Gentle Jena』、『星の舟』……順番は前後しますが、planetarianよりなんと二曲も。馬場社長が一番思い入れのある作品にplanetarianを選んでいたのが、ぼくにとってはちょっとした驚きでしたので……そのあたりを踏まえたプログラムだったのでしょうか。何にせよplanetarianにスポットが当たるのは大変喜ばしいことです。
 特に『星の舟』は事前情報なしでLiaさんの生歌を聴けたので、もう感無量すぎてLiaさんがまだ歌い始めていない前奏の時点で泣いてしまいました。我ながら意味がわからない……

またRewriteとかを書くと長くなりそうなので、残りは後半に回します。忘れないうちに書き残さないと……