どうも、変大佐です。(pixiv開設時から使っている挨拶)
はじめての私生活レポートです。よろしくお願いします。
タイトル通り。面白くなかった講義の履修を外して、平日の昼から奈良県立美術館へ足を運びました。「真剣」にお目にかかりたくて。
※中の写真は撮っていません。もしかしたら撮影できたのかもしれませんが、どうにも肉眼で鑑賞したい欲が強すぎて写真のことをすっかり忘れていました。
刀剣については本当に物心ついた頃から興味があったのですが、あっちへふらふらこっちへふらふらしているうちに、結局真剣についての知識は全く身につかない、といった状態のまま成人を迎えてしまいました。実際、ぼくが興味を持っていた「武具」としての側面を考えるだけなら、わざわざ出向いて真剣をつぶさに鑑賞する、という作業は省かれがちなのです。ですが、居合をしばらく続けているうち、日本刀が持つ精緻な美術品としての側面にも、興味が湧いてきたのです。それならば、手元にある模擬刀ではいささか足りません(めちゃくちゃ気に入ってはいますが)。
ということで、電車を乗り継ぎ奈良まで向かったのです。
まず人がいない。もう展示もあと2日で終わるし、平日の昼間だしで外国人観光客とお年を召された方しか見えません。こと美術館において人が多すぎるのは心の平穏を乱す要素でしかないので、奈良県立美術館には申し訳ありませんが人が少なくて助かった、と思いながら鑑賞しておりました。
感想ですが……展示の内容については、ぼくの刀剣類に関する無教養さを考えるとまともなレビューができないと思うので、さわりだけ申し上げますと……刀剣、という武具にも美術品にもなりえるひとつのアイテムを視座として、古都奈良の歴史を振り返り、また忘れないよう復古する……といった感じでしょうか。
……まあ、もとより刀以外に興味がないので刀以外の展示は流し見程度でしたが……。
驚いたのが、ほとんど真剣についての知識がない状態で刀剣を鑑賞しても、全身が総毛立つというか……良質の音楽に包まれた時のような、身体がぴりぴりと痺れるような感覚が訪れるということです(むかし中学校の理科教師に質問してみたことがあるのですが、ドーパミンの作用らしいです。まだ知識を更新していないので真偽は不明)。
なんだかよくわからない。なんだかよくわからないがこれはすごい。そういう感覚を掴めたのが、今回の収穫です。
……いや、それはさすがに内容が薄すぎる、ということで、今回の収穫をもう一つ。
今までサッパリだった「地鉄(じがね)の働き」がようやく読み取れたこと。模擬刀しか見ていないと、ここは絶対に読めないところなんだなと感じました。特に展示にあった、月山貞利氏作に特徴的らしい「綾杉肌」を見たときには、「美しい」であるとか「豪奢だ」とかではなく、はじめて日本刀に「綺麗だ」という感想を抱きました。ぼくが大金持ちなら多分購入していると思います。 いつか真剣を扱うに足る技量を得られたら、真剣も所有してみたいものですね。
あ、お土産も買いました。鐔栞。真鍮製で重みがあるところが大変よろしいと思います。
それでは、また次の記事で。